シートベルト未着用の際の過失割合
交通事故の過失割合は、どちらに責任があるのかを保険会社の担当者同士が話し合って決めます。その根拠というのは、どのような事故だったのかというパターンによって、マニュアル化されていますが、その時々で状況は異なりますから、数値の修正は行われます。例えば加害者が居眠りや飲酒運転をしていたりすれば、加害者の落ち度ということで過失割合が上乗せされるのです。
被害者側がシートベルトの未着用だった場合も、この修正要素にあたるのか、ということですが、これは過失に当たるのかどうかは、判断が分かれます。確かにシートベルトをしていなければ、勢いでフロントガラスにぶつかってけがをするかもしれません。しかし、事故がそのために起きたのではなく、事故が起きたからけがをしたのです。ですから過失割合はそのままになります。
では、修正要素になる場合とはどのようなというと、被害者がシートベルト未着用だったがために、普通の事故が死亡事故にまで発展したり、頭を打って意識不明の重体になったというような場合には、過失相殺ということで加害者の過失割合は多少なりとも減ることになります。
過失割合は損害賠償の金額にも大きく影響しますから、事故の被害者にとっては重要な問題です。では、過失割合の修正が行われてしまうと損害賠償の金額がどのくらい目減りするのかというと、普通は10%、それでも加害者の落ち度が大きいというときには5%くらいになります。
なお死亡事故はその三割から四割がシートベルト未着用であるとされています。つまり命を落とす確率が高くなるわけです。死亡事故の場合の損害賠償の平均は世帯主であった場合2500万円から3000万円くらいですから、もし過失割合が修正されることにより、その金額が減るとすれば250万円から300万円は減ると考えられます。
残された家族が、そのお金で今後の生活基盤を築いていくことを考えれば、その差額は少なくありません。
シートベルト未着用のもたらす不利益を考えると、決して着用を忘れてはいけないことがわかります。
交通事故予防 センターオーバーに気を付けて!
交通事故や接触事故で、特に死亡者が出やすいパターンとして、センターオーバーによる正面衝突、あるいは接触が挙げられます。センターラインに仕切りがあればある程度防ぐことができるかもしれませんが、全ての道路のセンターラインに仕切りを設置するわけにもいきません。したがって、結局はこの手の事故を防ぐためには、ドライバー同士のマナーや注意が必要だと言えます。
センターラインをオーバーしてしまう原因には様々なことが考えられ、ながら運転やわき見運転などの不注意をはじめとして、無理な追い越しや飲酒運転などの悪質なマナーなども挙げられます。たとえば雪でスリップしてセンターラインをオーバーし、ぶつかってしまったのであれば、ある程度は納得できるものですが、飲酒運転などでセンターラインをオーバーしてぶつかられた場合は、相手の運転手を恨むことでしょう。それで大切な人が怪我や死亡などした場合には、その恨みは一生消えることはありません。残念ながら日本では、ほぼ毎日のようにセンターオーバーによる事故のニュースが起き、たくさんの人が亡くなっています。これを防ぐためには、まずドライバー自身のマナーや注意の意識を高めることが重要になります。
地理的な条件も、センターラインをオーバーしてしまう原因になります。たとえば片側一車線で、車線の幅に十分な広さがない道路や見通しの悪いカーブ、急に幅員が減少する道路などが挙げられます。センターラインのオーバーによる事故は正面衝突だけでなく、接触事故も多く、それはサイドミラー同士が接触する程度のものも含まれます。目測を誤って接触してしまい、自分の車はもとより、相手の車の補償まで行うということがないように、そのような道を運転をする際には十分に気を付けるようにしましょう。
居眠りによる原因も多いです。そもそも居眠り運転は、センターオーバーの事故以外にも様々な事故を引き起こしかねないので、疲れが残っている状態や睡眠不足の場合には、出来るだけ車の運転を控えるようにしましょう。
交通事故 死亡事故は夜間が多い
交通事故はいつどこで発生するかわからないものですが、よく事故が起きやすい時間帯として夜は特に注意しなければいけません。夜が何故危険なのかというと、一つは暗いので、横断歩道やそれ以外の場所を横断しようとする歩行者に気が付きにくいという事があります。発見が遅れれば当然のことならばブレーキも遅くなりますから、跳ねてしまいかねないのです。
そのような状況で、さらに夜間は少ない交通量なので、スピードを上げて走っても邪魔されることはありません。そのせいで、止まるべきところで止まれなかったり、曲がれなかったりして事故へと発展してしまいます。スピードが上がるということは、単純に事故の発生率が高まるというだけでなく、その結果命を落とす確率も高くなるのでとても危険です。スピードが増せば、それだけ事故が起きたときに生じる力がますので、大きな被害をもたらすからです。
上述のように暗くて前方に歩行者がいることに直前まで気が付かなかったというとき、スピードが速いとブレーキを掛けても制動距離が足りませんし、衝撃が強くなりますから、死亡事故につながるのです。
それから夜になると、日中の仕事やレジャーの疲れが出てきて、眠気に襲われやすくなります。その上、交通量が多ければ、それだけ緊張感が高まるので、なんとか起きていられるのですが、交通量が少ないと気が緩んでしまいます。特に高速道路のような横の風景を見ずにただ前だけをみるような状況では、疲労が蓄積されて眠気が強くなるのです。
また、あってはいけないことですが、もしもお酒を飲んだ状態で運転をしていたならば、判断力が低下するだけでなく、そのまま眠りこけてしまうというという事態も起きかねません。
夜も安全に運転をしたいのであれば、スピードを上げすぎずに、ライトで照らされているところだけでなく、暗いところにも歩行者などの事故要因があると考えるようにしましょう。そして眠気を感じるようであれば、運転は避けてどこか一度眠って、覚醒してから運転するようにしましょう。
もし名古屋で交通事故の被害にあったら
名古屋で交通事故が多発する道路があります。特に夜道は気を付けた方が良いです。最近交通事故で被害に遭ったら交通事故弁護士に相談することが良いと知られてきています。愛知県内で交通事故をたくさん扱っている法律事務所は交通事故弁護士名古屋などですが、無料相談で一度自分の交通事故被害がいったいいくら賠償金をもらうのが妥当なのか交通事故弁護士に聞いてみましょう。